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2018年3月3日土曜日

ジュラシック・パークからチケットが届いたら(映画『ジュラシック・パーク』の考察)

■ジュラシック・パークへようこそ!



※ここからはネタバレを含みます。記事を読む前に映画を鑑賞することをオススメします。

1・あなたはジュラシック・パークへ行きたいですか?

単純な質問ですが、あなたは「ジュラシック・パーク」へ行きたいと思いますか?

もしあなたが恐竜に興味があるなら迷わず「イエス」でしょう。男の子なら幼い頃に「恐竜図鑑」などを読んだことがあると思います。直接目にすることができない存在だけに、恐竜は常にミステリアスで好奇心を刺激します。

映画に古生物学者の役で出演していたサム・ニールさんも、少年のように目を輝かせて恐竜を見つめていました(特にトリケラトプスのシーン)。私の勝手な思い込みかもしれませんが、あれは演者という立場を忘れて素の反応ではないでしょうか?

…だって目がキラキラしてましたもん。

まあそんな話はさて置きまして、ジュラシック・パークへ行くことになったら、まず何を調べなければならないかをちょっと考えてみました。

私がまず第一に欲しいものは「パーク内における恐竜の配置図」です。まずどの場所にどんな恐竜がいるのかを知りたいですね。ここにその地図があるので、以下に掲載したいと思います。


最初に気付くのが、凶悪と知られている②番のヴェロキラプトルの檻です。なんと来客用の施設のすぐそばにあります。

…いや、それはアカンやろと。

よりにもよって、あの危険な恐竜をなぜここに配置するのか理解できないです。「だって安全だと映画として面白くないじゃん」とスタッフのほくそ笑む姿が脳裏に浮かんできそうです。

実際に映画では子供たちがヴェロキラプトルに襲われていましたね。そりゃそうだろとツッコミたくなるのも当然の話。

ここで私の眉間に皺が寄ります。「絶対に脱走できない檻に入れてありますから大丈夫ですよ!」と説得されるでしょうが、私は苦虫を噛み潰したような顔で行くのを断るはずです。

2・建物の安全性

私は映画を観て「なぜ見下ろし型の高層建築物にしないのか?」という疑問を持ちました。

強敵であるティラノサウルス・レックスの体高が約4.6~6メートル、ブラキオサウルスに至っては体高が約16メートルあります。これはビルの5階建てに相当します。

首が長い生物は大抵草食系なので、人に害を及ぼす可能性が低いかもしれませんが、肉食系であるティラノサウルス・レックスは絶対に避けなければならない相手です。

少なくともレックスの目線より上の位置に人がいなければ、安全とは言えないと思います。しかし、そんな建物はパーク内に一つも存在しません。

ここで私の眉間の皺は更に深くなるでしょうね。「恐竜の周りには電流線が張り巡らされていますから、絶対に逃げることはできませんよ!」と、笑顔で説得されるかもしれませんが、私はまだ行くとは返事をしないでしょう。

3・ティラノサウルス・レックスの脅威


…先ほど掲載した地図の話に戻ります。

最も気にしなければならないのは、大型肉食恐竜であるティラノサウルス・レックスの存在です。地図では⑧番に配置されていますが、来客用の施設からも遠くて、パッと見は最適な場所であると思ってしまいます。

しかし、何か問題が起こった時には諸々の施設から最も遠く離れた場所にあるため、救助するのも相応の時間がかかることを覚悟しなければなりません。

しかも背後は海です。逃げ場が存在しないのです。「背水の陣」で挑めばいいだろなんて悠長なこと言ってられません。

ティラノサウルス・レックスの体重は5~6t。顎の噛む力は体重に相当しますので、人間など食べられたらひとたまりもないでしょう。あなたが6tある岩を持ち上げることができるなら文句は言いませんけどね(調べたら顎の力は最大8tまで達すると書いてありました)。

案の定、ティラノサウルス・レックスは映画の中で自由となり、観光客を追い掛け回します。「ジュラシック・パーク」はこの恐竜の映画だといっても過言ではありません。

私ならティラノサウルス・レックスがパーク内にいる時点で躊躇しますね。こんなやつ復元するんじゃねえよと思ってしまいます。恐竜としては好きだけど、直接関わるのは御免被りたいので、私はまだ行くとは返事をしません。

4・じゃあ、どうすりゃおまえは行くんだよ!

私がジュラシック・パークで困ると思うのは、恐竜を「放し飼い」にしていることです。動物園のように個体別にちゃんと檻に入っていれば必ず見に行きます。そりゃもう土下座してもお願いするでしょう。

ジュラシック・パークの経営者は、「恐竜たちを繁殖させるつもりはない」と言っていました。逆に聞きたいのですが、繁殖させるつもりもないのに、恐竜たちを自然に帰す意味があるのでしょうか?

これでは海外種を日本に持ち込んで大量発生させる愚行と変わらないと思います。

「ジュラシック・パーク」は世界的に注目されるかもしれませんが、生き物のたくましさを考えると、足を踏み入れるのは危険極まりないと言えるでしょうね。

5・恐竜の復元は可能なの?


現在では「クローン技術」の進歩や「iPS細胞」の発見により、遺伝子に関する研究が注目されています。じゃあ恐竜を復元することは可能かと考えると、残念ながら現時点ではまだそこに達していないと言えると思います。

完全な遺伝子を見つけることはとても難しいのです。地図を断片的に拾っても全体像が見えないことと同じです。小説や映画では可能な物語でも、現実的には難しい技術なのです。何せ「神の領域」ですから。

しかし、いつかは可能になるのでしょうね。自分が生きている間に恐竜を見ることができるかは分かりませんが、まったくのゼロであるとは言い切れないと思います。

…その時は「頼むから放し飼いだけは止めてくれ」と、お願いするかもしれません😅
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