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2018年5月8日火曜日

4月28日~5月5日に予定されていたMOMO2号機の打ち上げについて

■2度目の挑戦(リベンジ)はどうなったのか?



4月28日~5月5日に予定されていた「MOMO2号機(民間ロケット)」の打ち上げですが、残念ながら延期と判断されました。




打ち上げ中止の原因詳細:今回の「MOMO2号機」では窒素ガスではなく燃料のエタノールと液体酸素の燃焼によるガスを使用。設計変更に伴い窒素ガスタンク周辺のレギュレーター(調圧弁)を「2個から1個」に減らしたとのこと。結果としてレギュレーターが2個のときには正常に動作していたものが、1個では想定外の動作となって窒素ガスのリークに繋がった可能性があるという。

私も朝早くに起きて、打ち上げの様子を実況する気マンマンだったのですが、機体の一部にトラブルが見つかったことにより、雲行きが怪しくなる展開に。



1号機の打ち上げの時は天候の影響が大きかったため、ギリギリの段階で打ち上げには成功(途中、エンジンを停止して実験は中止)しました。

しかし、今回は機体のトラブルということで、技術的な壁にぶち当たった感じですね。


「レギュレータ部分の問題で窒素ガスの圧力低下が起きていると言い切れるのか“100パーセントのエビデンスが出し切れていないのでは”との声が社内から上がっている。また、すべてのコンポーネントを含めた『統合試験』もまだ行っていない」(4月30日の記者会見、インターステラテクノロジズ社(IST)稲川貴大社長のコメント)

上記の内容が正しければ、不完全な状態のまま強行してしまった様子ですね。

他にも、汎用部品(一般産業用)の採用によって起きてしまったトラブルではないかという懸念の声も。


「汎用品(一般産業用)の部品を使って、ロケットのコストを大幅に下げるということを念頭において技術開発をしている。その中で出てきたトラブルといえる。たとえば電磁バルブ(ソレノイドバルブ)が問題を起こしている可能性もゼロではなく、そのバルブの型番や個体に問題があるという可能性もある。メーカーさんがどこまで試験を行っているかまではスペック表には書いてない。そういったところも含めて、ある個体だけが問題なのか、その型番の他の部品も問題を抱えているのか、もうちょっと試験をやった方がいいだろうという判断」(堀江貴文氏のコメント)

コストカットを考えれば汎用品を活用することは正しいことなので、トラブルが起きた原因をしっかり精査して、次に繋げて欲しいと思います。

…今回は残念な結果に終わってしまいましたが、完全な失敗という訳ではありません。

次回の打ち上げは夏以降ということなので、期待して待ちたいと思います!



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