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2019年2月15日金曜日

映画『アサシンクリード』は何がダメだったのか?



タイトルでは「何がダメだったのか?」と偉そうに言ってますが、映画のレビューサイトでも低評価なこの『アサシンクリード』


映画化の噂が出た頃には大いに話題となり、原作となるゲームの題材も秀逸だったことから、コケるとは誰も予想していませんでしたが…結果は残酷です。


「どうせ批判大好きな日本だけの話でしょ」と思いきや、海外でも辛辣な意見はけっこう飛び交っているご様子。








基本的に、海外のレビューでも「退屈」という意見で統一されているようです。


ゲームの『アサシンクリード』シリーズは本当に面白いですし、世界の歴史を学べる知的な要素もあるため、映画化には最適な題材なのに何でこうなった?


まず映画の感想を語る前に、原作となるゲームのことを説明しなければなりません。



😲『アサシンクリード』とは何か?






『アサシンクリード』とは、2007年に海外で発売された暗殺ゲーム、または潜入アクションです。


アサシンは文字通り『暗殺者』のことで、クリードとは『信条』を意味するため、暗殺者集団の活動によって歴史が動かされるという壮大なテーマがあります。


まず知っておきたい設定や用語は以下のようなものがあります。


●アサシン教団
●テンプル騎士団
●エデンの果実
●アブスターゴ社
●アニムス
●イーグルダイブ
●流入現象


…映画の中でも頻繁に出てきた用語ですが、最初に聞いた人は「何のこと言ってんの?」と思ったはずです。


「ゲームを遊んでください」と言ったらそれで終わりですが、そのほとんどは説明が足りないため、置いてけぼりを食らった人も多かったと思います。


…これがマイナス1点です。


また、『アサシンクリード』はナンバリングのたびに歴史や舞台、物語が大きく変わります。


しかし、今回の映画はゲームの売りでもある「その時代の国や文化を魅力的に表現する」という要素もほとんど無視されてしまい、専門用語の説明に終始割かれているような感じです。


今回の舞台は『スペイン』なので、もう少し魅力的なスペインの歴史を描いても良さそうですが、鑑賞後は「どこの国でも良かったんじゃね?」くらいしか思いませんでした。


歴史上の人物であるコロンブスも登場しましたが、まったくインパクトもなく終わってしまい、「これなら現代編を排除して、中世のスペインを中心に物語を進めた方が良かったかも」が私の率直な感想です。


…これもマイナス1点です。





そして、映画の制作者も詰め込み過ぎで時間が足りないことを自覚しているのか、全体的に続編を想定しているような構成なのが大問題。


映画業界はシビアなので、興行収入が芳しくなければ即座に打ち切りが決定するのに、この終わり方では危機感が乏しいように思えます。


『アサシンクリード』はドル箱のゲームなので、「別にコケても続編を作るだろ」くらいに思っていたのかもしれませんが、それはちと甘くはないかい?


ゲームにはないダークな雰囲気がとても良かったので、(皮肉ですが)逆にゲーム化したら面白い作品に仕上がったかもしれません。


いずれにせよ、ネット上での辛辣レビューは納得の結果ではありますが、もし2作目があるとしたら期待して良いかも。(諸々の説明は済ませた感じですし)


もうエデンの果実やアサシンのスキルとかはどうでも良いですから…。
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