専門家が入り乱れた「新型コロナウイルス」に関わる情報戦
私はライターとして、自分に備わっている知識だけでなく、専門外である記事の執筆を依頼されることがあります。
以前、DeNAが運営するキュレーションメディアにて、信ぴょう性のない記事が投稿され炎上騒ぎを起こすことがありました。
こうした経緯から、情報の提供に関して責任が生じるものと考え、私も専門家の意見を参考にすることや論文、文献などに目を通して、執筆前に情報の精度を上げるよう力を注いでいます。
特に、ネットで取り上げられる情報には信ぴょう性の薄いものが多く、一つや二つの意見で情報の正しさを判断するのは危険極まりない行為です。
そのため、私は以下の点に気を付けて記事を書くよう心掛けています。
①・調べたい内容を仮に「情報A」とし、情報Aに関わる専門的な用語を調べておく
②・情報Aを詳しく知る専門家の意見や論文、書籍などに目を通す
③・その専門家の経歴や実績、SNSのアカウントがあれば日頃の発言を調べる
(思想の偏りや根拠のない批判的な発言が多い場合は排除)
④・調べる専門家の数は最低でも5人以上
⑤・複数の専門家の意見で重複する内容があれば、正確性のある「情報B」と定義し、ようやく記事の執筆に着手
⑥・記事を依頼したクライアントには、ソースとなる参考にした資料を必ず提出、もしくは記事に明記しておく
これは医療分野のような専門的なものだけでなく、スポーツやテクノロジー等の分野でもやることは同じです。
また、⑤にあるような【正確性】と語る通り、「正確に近い性質」を持つだけであって情報Bに絶対的な正しさはありません。
それだけ「正しい情報」を掴むのは非常に難しいことなのです。
ネット上にある記事の目的を知っておこう!
私のブログもそうですが、所々に【広告】が貼ってあります。
記事を書くという作業がある以上、利益が生じなければモチベーションが下がってしまうため、ネット上のどんなメディアでも広告を貼っていることが分かります。
この利益を上げるために必要なのが【アクセス数】です。
アクセス数を上げるには、記事のタイトルや文章の中に「アクセス数の上がる言葉」を入れる必要があります。
この記事のタイトルにも、現時点で非常に注目度の高い【新型コロナウイルス】という言葉が入っているため、Twitterなどで宣伝すれば読まれる可能性があるかもしれません。
読んでみると、「何だ、新型コロナウイルスのことなんて一つも語ってないじゃないか!」と怒り出す人もいるかもしれませんが、目的がどうあれ私の記事にアクセスした事実は変わらないですよね。
…数ある記事の中には、情報の正しさなどまったく無視したアクセス数稼ぎを目的とする悪質なものがあります。
その手段も巧妙化し、検索エンジンの性質を利用するなど年々進化していることが分かります。
特に「まとめサイト」などは最たるもので、目を引くものを集めただけの可能性が高いことから、あくまで面白半分で読むことに特化したサイトだと言えます。
こうした傾向から、ネット上にある記事には性質が二つあることを覚えておきましょう。
①アクセス数を稼ぐために特化したもの
(注目度やスピード性を意識して記事を書いている)
②情報に関わる主要機関や関係者に提出するもの
(情報の正しさが重要視されアクセス数を意識しない)
私に依頼するクライアントは②のケースが多いため、先ほど述べたように情報収集・精査は念入りに行っています。
対照的に①の記事は千差万別の領域です。
中には正しい情報もあるかもしれませんが、まったく的外れなものも魑魅魍魎のごとく跋扈しています。
特に感情的な文章は目を引きやすいため、一部の情報に惑わされず冷静な判断を心掛けてください。